身体の生理学的反応とリハビリテーション介入

こんにちは、Bodywork Salon Compasses代表、理学療法士・ボディワーカーのDaisukeです。

今回は、身体の生理学的反応とリハビリテーション介入について書いていきたいと思います。

身体の生理学的反応

身体の生理学的反応として、今回は筋肉について記述していきます。

これはリハビリテーション介入のみならず、身体運動に関わる職種の方も知っておいて損はない内容と思います。

筋肉が収縮するためには、構成要素としては以下のものが挙げられます。

①筋肉自体の線維

②筋肉を動かすための、神経支配(神経伝達物質も含む)

③筋肉にエネルギーを送る循環機構

④そして①〜③を実際に身体運動として調整していくための神経機構。

ここでは④について少し細かく書いていきます。

筋肉は収縮したり、弛緩したりして関節の動きを微細に調整しているのですが、この筋肉の調整のためには、反射レベルで生じていることや、神経同士の調整機構によって筋肉の働きは調整されています。

反射レベルでは以下のようなものがあります。(反射とは脊髄レベルで生じるものです)

・伸張反射

・交叉性伸展反射

など

神経同士の調整機構には以下のようなものがあります。

・相反神経抑制

・Ib抑制

・反回神経抑制

など。

これらには、筋紡錘や腱紡錘による筋肉の状態を把握するメカニズムも関わります。

筋紡錘は筋肉の長さを検知し、筋肉が過剰に伸張されるのを防ぎます。

腱紡錘は筋肉の張力を検知し、筋肉が過剰に収縮するのを防ぎます。

互いに筋肉の状態を検知しているのです。

さらに、筋紡錘はγ運動ニューロンが支配し、錐体外路による神経の調整機構によっても調整されています。

この筋紡錘や腱紡錘の検知による筋肉の調整機構が働いている中で、α運動ニューロンが働き(α運動ニューロンは錐体路)実際に筋肉の収縮が引き起こされるのです。

筋肉は細分化して解剖学的にみてみると、その収縮はアクチンフィラメントとミオシンフィラメントが滑走して生じている「滑走説」が挙げられます。このアクチンフィラメントとミオシンフィラメントという筋肉の収縮に欠かせない構成要素の「状態」も収縮の質に影響を与えます。

身体運動にはこれらの筋肉の検知機構や筋肉自体の構成要素が影響し合っているのです。

生理的反応と動き

身体の生理的反応について上記では筋肉を中心に記述しましたが、当然、この状態には自律神経系が関与します。

実際に身体運動が生じていなくとも、自律神経系は身体の状態を「調整」しています。例えば、交感神経系が優位になれば、皮膚への血流量は低下し、その分の血液を筋肉に送ります。

このように身体の運動や姿勢の保持のためには、その状態に応じて自律神経系は調整をしているのです。

まとめると、筋肉自体の状態、そして、筋肉を動かし調整するための機構が相互にバランスを取り合って身体の動きは成り立っています。

これらの状態が前提となって、身体は周囲の状態に応じて反応や状態の変化を引き起こしているのです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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この記事を書いた人

Daisuke Nobuchika

・Bodywork Salon Compasses代表
・Somatic Neutrality®考案者
・理学療法士
・Somatic Experiencing™ Practitioner(SEP)
・Somatic Experiencing™︎ マスタークラス Eye of the needle修了
・Somatic Experiencing™︎ マスタークラス 慢性疼痛と症候群 修了
・Yoga Teacher(Kaivalyadhama Yoga Institute Certificate Course in Yoga修了)
・Somatic Resilience and Regulation®修了
・DE GASQUET®INSTITUT基礎講座、ぺリネのABC受講修了
広島県福山市出身。小学校から社会人にかけてバスケットボールに積極的に取り組み、全国大会やAll Japanに出場。高校生の時に人の役に立つ仕事に就きたいという思いと部活動のトレーナーが理学療法士であることもあり、理学療法士を志す。2011年、理学療法士免許習得。総合病院、整形外科病院在籍中にピラティス、ヨガに出会う。2017年ファンクショナル ローラー ピラティス マスタートレーナーコース修了。2022年SEP取得。同年SRR修了。2023年Kaivalyadhama Yoga Institute Certificate Course in Yoga修了。現在、理学療法士とサロンでのセラピストとして活躍中。 また、臨床中に患者様と関わる中で「病気になる前の予防の重要性」を感じ、『病気に囚われない予防の実現』を人生のテーマに日々邁進している。

 

Bodywork Salon Compassesとは

こころとからだの指針を紡ぐBodywork Salon Compassesではヨーガとピラティスなど心身のアクセスを通じた心身コンディショニング・姿勢の改善、タッチセラピー(マッサージ、整体)による痛みのケア(関節痛、首痛、頸部痛、首コリ、肩凝り、背部痛、腰痛、股関節痛、膝痛、足痛や足部の変形:外反母趾など)、循環改善・むくみケア、姿勢と歩きの改善を行っています。ホームページではセッションの内容や料金について詳細がわかりますので、「ホームページはこちら」をクリックしてのぞいていみてください。

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