肩甲骨の柔軟性と機能的姿勢

こんにちは、Bodywork Salon Compasses代表、理学療法士・ボディワーカーのDaisukeです。

今回は、肩甲骨の柔軟性と姿勢との関係性について書いていきたいと思います。

肩甲骨の動きの特徴

肩甲骨の動きは上図のように、①の動きという運動学でいう前額面上の動きと、②の動きという運動学でいう矢状面の動きの組み合わせによって生じます。

これは胸骨、肋骨、胸椎で構成される胸郭の形が楕円形をしているためです。

胸郭と肩甲骨は滑膜関節のように滑膜に覆われた関節ではなく、筋肉によって連結しているものになります。

もちろん、肩甲骨は鎖骨と肩鎖関節を構成し、鎖骨は胸骨と胸鎖関節を構成しますので、関節的に肩甲骨も身体の中枢部との関節を構成していることにはなります。直接的ではありません。

逆に言えば、胸郭の形に肩甲骨の動きは依存します。

つまり、胸郭の形状が左右異なれば、肩甲骨の左右のポジションも左右異なってしまいますし、偏りによって身体の重心の位置も偏位が生じます。

慢性的になれば、筋肉の萎縮や短縮が生じてしまい、肩甲骨の動き自体にも左右さが生じます。

①胸郭の形状、②肩甲骨に付着している筋肉の柔軟性、③肩鎖関節と胸鎖関節の柔軟性の③つの要素が姿勢にも影響してきます。

姿勢の崩れと矯正

上記のように胸郭の形状や肩甲骨の動きが姿勢に影響を与えるのですが、この姿勢の崩れを矯正していくのきっかけとしても、肩甲骨の動きから胸郭の形を矯正していくことができます。

ヒトが重力に抗して身体を起こしている時は、胸郭は腰部や骨盤帯、下半身の上に乗っている部分になりますので、下半身にかかる重心の位置にも影響が生じてきます。

肩甲骨を動かすことによって、肩甲骨に付着している筋肉の柔軟性が向上することに加えて、肋骨の可動性や胸椎の可動性、臓器では肺の柔軟性にも影響します。

この柔軟性の低下は以前の記事にも書かせていただいた、廃用症候群や誤用症候群からくる二次的な廃用症候群が生じているかもしれません。

ヨーガ アーサナやピラティスエクササイズのように身体の動きや姿勢に働きかけるボディワークの中でも肩甲骨の動きやこの肩甲骨の動きに伴う胸郭の動き、そして肺への空気の出入りの変化にアプローチすることができます。

是非意識をしながらボディワークをする際には取り組んでみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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