歩行中の足部の重心移動の理解とインソール

こんにちは。Bodywork Salon Compasses代表、理学療法士・ボディワーカーのDaisukeです。

今回は、歩行中の足部の機能障害によって生じる代償動作と運動療法としてのワークアウトをご紹介していきます。

歩行時の足部における重心移動の軌道

歩行時の足部の機能には、ウィンドラス機構という足部の蹴り出しに関わる足底部の巻き上げ機構と、トラス機構という足部の衝撃吸収に関わる機構があります。

また前方への移動のために、ロッカー機能というものが存在し、踵から前方に転がるヒールロッカー、足首の動きによって前方へ推進するアンクルロッカー、前足部の転がり運動による推進であるフォアフットロッカーの３つの推進機能があります。

この足部のロッカー機能が円滑に行われた場合は、下図のように歩行の立脚側の重心移動がなされます。

この軌道から逸脱してしまった場合に生じる足部のトラブルとしては以下のようなものが挙げられます。

・外反母趾

・魚の目

・足部の血流障害

・扁平足

・足底腱膜炎

など

足部には前方へ推進できるような機能が備わっていますが、この機能が使えず、歩行時の足部の軌道が逸脱してしまうことによってトラブルが生じてしまいます。

これらのトラブルは足に出現はしていますが、足そのものが原因である場合もあれば、足部の上に乗っている身体各部が原因である場合もあります。

そのため、インソール（足底板）を作成していく際にも、足そのものの問題なのか否かの見極めが非常に重要になってきます。

歩行は足部の重心移動と身体の連動の相関である

足部の重心移動は上記のようになりますが、この足部の重心移動の構成には、上部の運動連鎖も重要になります。

例えば、歩行中に右足で体重を支える際には背骨は左に回旋し、右上肢は前方に振り出されます。この前方への推進には、上肢の前方への振り出しや脊柱の回旋に伴う重心移動も構成要素の１つとなるのです。

そのため、足部のトラブルと言っても、どこが原因なのか、そしてどこの機能不足が足部のトラブルをまねいているのかという部分のアセスメントが重要になります。

足りない部分を再機能させていくために行うことがワークアウトになります。

これは足部のワークアウトとなることもあるでしょうし、足部以外のワークアウトを行うこともあるかもしれません。

いずれにしても、足部の重心移動の軌道に必要な要素や、軌道から逸脱してしまっている場合には、どの部位が原因なのかどうかを見極める必要があります。

木を見て森を見ずにならないように注意が必要です。

最後までご覧くださりありがとうございました。

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