「アライメント」と身体評価

こんにちは,理学療法士・ボディワーカーのDaisukeです。

今回は,身体を通じてのアプローチや身体自体へのアプローチの中でその反応や評価をしていく際の「アライメント」の視点について綴っていこうと思います。

「アライメント」とは

アライメントとは,関節で言えば,その関節を構成している骨同士の位置関係のことを言い,筋肉で言えば,その筋肉の状態,全身で言えば重心線との位置関係とも言えます。

アライメントは「何か」と「何か」で構成されているものであり,その状態には重力との関係性や身体の質量,そして身体性としての外部との関係性や自身の神経系と構成されている身体の反応が関わります。

この「アライメント」の視点には力学的な視点が欠かせません。

つまり,安定とはなんなのか,動きとはなんなのか,この安定や動きは何によって構成されているのかどうかという視点が必要であるということです。

理学療法の中でも,ピラティスのエクササイズやヨーガのアーサナ,カウンセリングの中で身体からの視点で取り組んでいく中でこのアライメントの構成要素とどのような状態なのかを把握することが出来れば,どの力学的エネルギーがあれば安定できるのか,動きが円滑になるのか,もしくは動きを誘導していけるのかといったことを統合してアプローチしていくことができます。

身体機能や身体構造がどのような状態であるかどうかを把握するためにこの「アライメント」という視点が必要になってきます。

「アライメント」は常に変化しつつもバランスをとっている

関節を例にとってみると,関節には常に重力がかかっています。そしてこの重力に対して骨同士が安定する面を向かい合わせて構成している身体部位が関節です。

この骨同士のアライメントがお互いに支え合うことで重力とバランスが取ることができ,私たちは身体を起こし,抗重力伸展活動をしながら日内活動することができます。

しかし,このバランスが崩れてしまえば,重力に抗すること自体が非常に大きな力が必要になります。骨同士のアライメントが崩れてしまっている場合は,筋肉がそのポジションをできるだけ保持しようとして,働くことでアライメントを保とうとするのです。

このように何かの要素とバランスはお互いに補完し合っており,構造の部分が崩れてくれば,その分,機能面が働きその構造自体を保とうとします。

姿勢や動きの中では常にこのように身体の内外で起きていることをバランスしようとするシステムがあります。

細胞レベルで言えば「ホメオスタシス」になりますし,この身体バランスはどの身体部位においても起こり得るものです。

そしてこのバランスは常時変化します。

それは動くことで身体にかかる外力は偏位していくためです。

機能とシステムは常に身体の状態をモニタリングしてバランスをとってくれています。

アライメントと運動連鎖

アライメントの変化は運動の連鎖として,全身に波及していきます。

例えば,手を頭の上に挙げていくという動作をするとします。

この手を頭の上に挙げるという動作の中には,鎖骨や胸郭,骨盤,下肢の動きが連動して関わり,繋がりが損なわれると手を上に挙げる動作自体に制限が起きてしまいます。

このように1つの動きをとっても,身体全体は運動連鎖というシステムが関わり,局所から全身の視点が重要になってきます。

もちろん,局所の状態のアセスメント自体も重要です。

その局所の状態のアセスメントの際にも,今のシステムがどのようになっているのか,連鎖の破綻は起きていないかどうかといった全体の視点も必要になってくるでしょう。

是非,臨床の中でも,「身体」というキーワードを軸にシステム,連鎖,局所と全体という視点もってみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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この記事を書いた人

Daisuke Nobuchika

・Bodywork Salon Compasses代表
・Somatic Neutrality®考案者
・理学療法士
・Somatic Experiencing™ Practitioner(SEP)
・Somatic Experiencing™︎ マスタークラス Eye of the needle修了
・Somatic Experiencing™︎ マスタークラス 慢性疼痛と症候群 修了
・Yoga Teacher(Kaivalyadhama Yoga Institute Certificate Course in Yoga修了)
・Somatic Resilience and Regulation®修了
・側弯トレーナー
・DE GASQUET®INSTITUT基礎講座、ぺリネのABC受講修了
広島県福山市出身。小学校から社会人にかけてバスケットボールに積極的に取り組み、全国大会やAll Japanに出場。高校生の時に人の役に立つ仕事に就きたいという思いと部活動のトレーナーが理学療法士であることもあり、理学療法士を志す。2011年、理学療法士免許習得。総合病院、整形外科病院在籍中にピラティス、ヨガに出会う。2017年ファンクショナル ローラー ピラティス マスタートレーナーコース修了。2022年SEP取得。同年SRR修了。2023年Kaivalyadhama Yoga Institute Certificate Course in Yoga修了。現在、理学療法士とサロンでのセラピストとして活躍中。 また、臨床中に患者様と関わる中で「病気になる前の予防の重要性」を感じ、『病気に囚われない予防の実現』を人生のテーマに日々邁進している。

 

Bodywork Salon Compassesとは

こころとからだの指針を紡ぐBodywork Salon Compassesではヨーガとピラティスなど心身のアクセスを通じた心身コンディショニング・姿勢の改善、タッチセラピー(マッサージ、整体)による痛みのケア(関節痛、首痛、頸部痛、首コリ、肩凝り、背部痛、腰痛、股関節痛、膝痛、足痛や足部の変形:外反母趾など)、循環改善・むくみケア、姿勢と歩きの改善を行っています。ホームページではセッションの内容や料金について詳細がわかりますので、「ホームページはこちら」をクリックしてのぞいていみてください。

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