ピラティスの基本原則:⑫動きの統合 (ピラティスエクササイズを例に)

 

こんにちは、こんばんは、おはようございます

 

 

広島県福山市を中心に活動しています

 

 

理学療法士、ヨーガ・ピラティスパーソナルトレーナーのダイスケです。

 

 

 

前回の記事では「動き」として表出されているものが、どのような構成要素のもとで表出されているのか、重力やベクトルといった力学的な視点からまとめていきました。

 

 

 

今回は、その動きの統合をピラティスエクササイズを例に見ていってみましょう。

 

「動きの統合」というと、特に立って行うエクササイズは動きの統合の中でバランス能力の向上や力の伝達の円滑さを目的をしているものが多く、寝て行うエクササイズや座って行うエクササイズは「軸の伸張」の構成要素(アライメント、正中化、肩甲帯の組織化、コアの制御、足のアーチ)の促通や、運動の構成要素である「関節の分離運動」や「脊柱の分節的運動」、「選択的呼吸」など目的が部位的になっています。

 

 

ここでは、エクササイズを個別にみるのではなくピラティスの基本的原則である「動きの統合」の具体例をベーシック、ミドル、アドバンスのエクササイズ捉えてみたいと思います。

 

※今回の内容はファンクショナル ローラー ピラティスの教科書でもあるエクササイズ本「ファンクショナル ローラー ピラティス〜フォームローラーでできる104のエクササイズ」を参考に「動きの統合」について解説しています。

上記の本をご参考になさってください。

 

ベーシックエクササイズ

 
ベーシックエクササイズではゴルフツイストを例に「動きの統合」を捉えてみたいと思います。
 
 
 
まず、この動きの始まりは肩甲骨になります。
 
 
 
片方の肩甲骨の前方突出と連動して、胸郭の回旋と捻転、そして胸椎の捻転が起こります。
これらの動きの伝達が脊柱のカップリングモーションによって骨盤帯、下肢へと伝達され最終的に足部へ力が伝達されます。
 
 
 
身体の捻りという動きが最終的に足部へ伝達され、片脚立位へと繋がっていきます。
 
 
 
【動作手順】
➀肩甲帯の組織化(コアの制御、正中化、アライメントの要素も連動して起こり、脊柱の軸回転が可能となる)→②肩甲骨の前方突出の動きが腹斜筋へと伝達され、脊柱のカップリングモーションが誘発される→③骨盤帯の制御→④力が足部へ伝達(ここでは足部のアーチという要素が必須)
 
 
 
という手順でエクササイズが成り立っています。
 

 

1つの動きが伝達され足部に統合されることで、脊柱を回旋させた状態での片脚立位というバランス機能が可能になります。

 

 

ミドルエクササイズ

ミドルエクササイズではワンレッグサークルを例に「動きの統合」を捉えていきましょう。

 

エクササイズの目的は片脚バランス能力の向上と、股関節の分離運動になります。

 

このエクササイズの動きの始まりは、立っている側の股関節になります。浮かしている側の下肢の股関節も分離運動がなされますが、主としては立っている側の股関節になります。

 

 

立っている側の股関節の上で骨盤帯をコントロールしています。

 

【動作手順】

➀立っている側の足部から頭頂部にかけての軸の伸張→②軸の伸張をキープしている状態で反対側の足を前方に上げる→③支えている側の股関節の上で骨盤を傾斜させ、浮かしている側の下肢も骨盤帯の動きに連動させる。(立っている側の股関節ではアライメントの要素、浮かしている側の足では頭頂部から足部にかけての軸の伸張が必要になる)

 

これらの足部から頭頂にかけての伸び感ができていなければ、軸脚の上で骨盤帯を動かしてくという股関節の分離運動は達成できず、足部のコントロールと同時進行されるといった「動きの統合」も達成することが出来ないでしょう。

 

アドバンスエクササイズ

 
アドバンスエクササイズでは、スタンディングローテーションを例にみていきましょう。
 
 
このエクササイズの目的は立位バランスの向上になります。
 
 
 
動きの手順はベーシックエクササイズでのゴルフツイストと同じです。
ただし、ベーシックエクササイズとの違いは、腕の位置と足部で支持している部位になります。
 
 
ベーシックエクササイズでは腕の位置が肩のライン上にありますので、肩甲骨は前方突出しやすい位置にあります。スタンディングエロンゲーションでは腕は頭の上に位置しているので、肩甲骨は前方突出と上方回旋という動きになり、胸郭をより広げていく方向に肩甲骨が動いていきます。
 
 
 
また、足部の位置は足部の前側の部分になるため。前足部のコントロールに加えて、空間での踵のコントロールということになります。ベーシックエクササイズではアーチのコントロールのみでしたが、前足部と後足部のコントロールを行い、動きが最終的に統合されていくと、前足部に力が伝達されていくことになります。
 
※ベーシックエクササイズとの違い
・肩甲骨の動く方向性(前方突出+上方回旋)
・足部支持の位置
 
 
 

 

まとめ

 
エクササイズごとに、「動きの統合」をみていきましたがどうでしょうか。
統合された動きは最終的に足部に伝達される事多く、足部の崩れは最終的に足部から地面へ力を伝達できなくしてしまいます。
 
 
 
動きの始まりや伝達が円滑でも、最終的に支えている部分(足部)が崩れていては動きは統合しきれないということになります。
 
 
 
 
 

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    この記事を書いた人

    Daisuke Nobuchika

    ・理学療法士
    ・ファンクショナル ローラー ピラティス アドバンスインストラクター
    ・Yoga Teacher(Triyoga®︎、3A`s)
    ・予防運動アドバイザー
    ・歩行アドバイザー
    ・側弯トレーナー
    広島県福山市出身。小学校から社会人にかけてバスケットボールを続けてきました。高校生の時に人の役に立つ仕事に就きたいという思いと部活のトレーナーが理学療法士であることもあり、理学療法士を志す。2011年、理学療法士免許習得。総合病院、整形外科病院在籍中にピラティス、ヨガに出会う。2017年ファンクショナル ローラー ピラティス アドバンスインストラクターを習得。現在、理学療法士として臨床現場とインストラクターとして活躍中。 また、臨床中に患者様と関わる中で「病気になる前の予防の重要性」を感じ、『病気に囚われない予防の実現』を人生のテーマに日々邁進している。
     
     
     

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